転んだら 起きられない

夕食の準備の最中に電話が鳴り、 早く帰ってきた息子が出てくれました。
「お婆ちゃんが転んで起きられないから 来てくれって言ってるよ。」

一人暮らし90歳の母は、どこも病気は無いのですが
膝を痛めていて少ししか曲げることができません。
それは一大事 骨折でもしていたら救急車呼ばなくては、と大急ぎで駆け付けることにしました。

息子も一緒に行くと言いますが 半分裸のような彼が支度をするのを待ってはいられません。
「 一人で起こせなかったら電話するから 走ってきて!
それから この事お父さんに 電話しておいて。」
と言い残して急いで駆け付けると…

母は自分のベッドと もう使わない父のベッドの間に
半分体を起こして足を延ばしてすわっていました。
何処も痛い所はないと言いますので 一安心。
90で骨折でもしたら きっと寝たきりだろうなあなんて
運転しながら思っていましたから。

でも そこから起こすのが大変です。
膝の曲がらない人を床から起こすのって本当に至難の業
しかもベッドの間の狭い所です。
うつぶせになればおきられるかもしれないと言うので
頑張って足とお尻で 隣の部屋まで移動してもらう事にしました。
私も手伝ってなんとかうつぶせになり
曲げられるだけ膝を曲げて その足が後ろへ滑らないように抑えながら…
なんとか起き上がり立つ事に成功。

起きてしまえば もう元気いっぱいです。

話を聞くと
ベッドの間に置いた丸椅子に座ってお気に入りにチーズ入りフランスパンを
かじっていたのだそうです。
そして気が付いたら 床の上に仰向けで転がっていたと…
どうやら パンを食べながら居眠りをし椅子から落ちてしまったようです。
そして それでも目が覚めずそのまま眠っていたみたい。